ゆず

前集201-220

前集219 憶測で物を言ったり、猜疑心からあらぬ疑いを持つことのない「素直な心」を大切に

起 原文 至人何思何慮 愚人不識不知可與論學 亦可與建㓛唯中才的人 多一番思慮知識 便多一番億度猜疑 事々難與下手 至人は、何を思い、何をか慮り、愚人は不識不知なり与に学を論ずべく、亦与に功を建つべし唯中才的の人は、一番の思慮知識多ければ、...
前集201-220

前集218 優れた能力を持つ人、多くの財産を持つ人は、その長けた部分を社会貢献のために使う

起 原文 天賢一人 以誨衆人之愚而世反逞所長 以形人之短天冨一人 以濟衆人之困而世反挾所有 以凌人之貧真天之戮民哉 天、一人を賢にして、以って衆人の愚を誨ゆ而して世反って長ずる所を逞しくして、以って人の短を形わす天、一人を富ましめて、以って...
前集201-220

前集217 何かに取り組むときは、とことん真剣に取り組み本質を見極める

起 原文 善讀書者 要讀到手舞足蹈處 方不落筌蹄善觀物者 要觀到心融神洽時 方不泥迹象 善く書を読む者は、手舞ひ足蹈む処に読み到らんことを要す方に筌蹄に落ちず善く物を観る者は、心融け神洽ぐの時に観到らんことを要す方に迹象に泥まず 筌蹄(せん...
前集201-220

前集216 重要事項は、感情的なときはダメで、心穏やかなときに決断する

起 原文 不可乗喜而輕諾不可因酔而生嗔不可乗快而多事不可因倦而鮮終 喜びに乗じて諾を軽くすべからず酔に因りて嗔を生ずべからず快に乗じて事を多くすべからず倦に因りて終りを鮮うすべからず 嗔(いかり)、怒り・腹立ち;鮮(すくな)い、少ない、数量...
前集201-220

前集215 下を見て不平を減らし、上を見て向上心を保つ

起 原文 事稍払逆 便思不如我的人 則怨尤自消心稍怠荒 便思勝似我的人 則精神自奮 事やや払逆せば、便ち我れに如かざるの人を思へば、則ち怨尤自ずから消ゆ心やや怠荒せば、便ち我れより勝るの人を思へば、則ち精神自ずから奮ふ 稍(やや)、だいぶ、...
前集201-220

前集214 謙虚な姿勢を保っているかを時々振り返る

起 原文 大人不可不畏畏大人 則無放逸之心小民亦不可不畏畏小民 則無豪横之名 大人は畏れざるべからず大人を畏るれば、放逸の心無し小民も亦畏れざるべからず小民を畏るれば、則ち豪横の名無し 大人(たいじん)、徳の高い人、君子;放逸(ほういつ)、...
前集201-220

前集213 自分の立場により、立ち振る舞いを臨機応変に変化させる

起 原文 士大夫 居官不可竿牘無節要使人難見 以杜倖端居郷不可崕岸太髙要使人易見 以敦旧交 士大夫、官に居ては竿牘も節無かるべからず人をして見難からしめ、以って倖端を杜がんことを要す郷に居ては崕岸太だ高くすべからず人をして見易からしめ、以っ...
前集201-220

前集212 節義や功名よりも「周囲との協調」が重要

起 原文 節義之人濟以和衷 纔不啓忿爭之路㓛名之士承以謙徳 方不開嫉妬之門 節義の人は、済うに和衷を以ってせば、纔かに忿争の路を啓かず功名の士は、承くるに謙徳を以ってせば、方に嫉妬の門を開かず 済(すく)う、救済される;承くる、受ける、伺う...
前集201-220

前集211 有事への備え と 非常時の決断力

起 原文 風斜雨急處 要立得脚定花濃柳艶處 要着得眼髙路危經険處 要回得頭早 風斜めに雨急なる処は、脚を立ち得て定めんことを要す花濃やかに柳艶なる処は、眼を着け得て高からんことを要す路危く径険なる処は、頭を回らし得て早からんことを要す 濃や...
前集201-220

前集210 仕事も、私生活も、周囲とは適度な距離感を保つ

起 原文 用人不宜刻刻則思効者去交友不宜濫濫則貢諛者来 人を用うるには、宜しく刻なるべからず刻なれば則ち、効を思う者は去らん友に交わるには、宜しく濫なるべからず濫なれば則ち、諛を貢する者来たらん 諛(ゆ)、人の気に入るようにふるまう、諂う ...
前集201-220

前集209 心が穏やかで、気持ちが平静な人の元に人々は集まります

起 原文 性燥心粗者 一事無成心和氣平者 百福自集 性燥き、心粗なる者は、一事も成すこと無し心和ぎ、気平らかなる者は、百福自ずから集まる 承 意訳 性格が無味乾燥していて、心持ちが大雑把な者は、一つも物事を成就することはありません 心が穏や...
前集201-220

前集208 人物の評価は先入観なしで、事実と自分の感性で判断する

起 原文 聞悪不可就悪 恐為纔夫洩怒聞善不可急親 恐引奸人進身 悪を聞いては、就ち悪むべからず、恐らくは纔夫の怒りを洩らすを為さん善を聞いては、急に親しむべからず、恐らくは奸人の身を進むるを引かん 纔夫(ざんぶ)、しょぼい奴、小さい奴;奸人...
前集201-220

前集207 心穏やかに、思いやりの心があれば、幸せになります

起 原文 仁人心地寛舒 便福厚而慶長 事事成個寛舒氣象鄙夫念頭迫促 便禄薄而澤短 事事得個迫促規模 仁人は、心地寛舒なれば、便ち福厚くして慶長く、事々に個の寛舒の気象を成す鄙夫は、念頭迫促なれば、便ち禄薄くして沢短く、事々に個の迫促の規模を...
前集201-220

前集206 どんな時でも冷静に対処する

起 原文 冷眼觀人 冷耳聴語 冷情當感 冷心思理 冷眼にて人を観、冷耳にて語を聴き、冷情にて感に当り、冷心にて理を思ふ 承 意訳 冷静な視線で人の善悪を観察し、冷静な耳で人の言葉を判断し、冷ややかな情に利害を考え、心冷ややかに道理を考慮する...
前集201-220

前集205 人生には波があると割り切る

起 原文 居盈滿者 如水之将溢未溢切忌再加一滴處危急者 如木之将折未折切忌再加一搦 盈満に居る者は、水の将に溢れんとして、未だ溢れざるが如し切に再び一滴を加うるを忌む危急に処する者は、木の将に折れんとして未だ折れざるが如し切に再び一搦を加う...
前集201-220

前集204 「心の満足感」を求めるよりは、「心の邪心を払う」ようにする

起 原文 世人以心肯處為樂 却被樂心引在苦處達士以心払處為樂 終為苦心換得樂来 世人は、心の肯う処を以って楽しみと為す 却って楽心に引れて苦処に在り達士は、心の払る処を以って楽しみと為す 終に苦心の為に楽しみを換え得来たる 肯(うけが)う、...
前集201-220

前集203 酒宴、名声、社会的地位、どれもこだわり過ぎないように

起 原文 飲宴之樂多 不是個好人家聲華之習勝 不是個好士子名位之念重 不是個好臣工 飲宴の楽しみ多きは、是れ個の好人家ならず声華の習い勝つは、是れ個の好士子ならず名位の念の重きは、是れ個の好臣工ならず 好人家、品行方正な人;声華、よい評判。...
前集201-220

前集202 眼前のことに一喜一憂しない、人生には挑戦あるのみ

起 原文 毋憂払意 毋喜快心毋恃久安 毋憚初難 払意を憂うこと毋れ、快心を喜ぶこと毋れ久安を恃むこと毋れ、初難を憚ること毋れ 払意(ふつい)、無関心、うまく行かないこと;憚(はばか)る、気持ちが離れる 承 意訳 うまく行かなくても落ち込む必...
前集201-220

前集201 倹約も、謙虚な姿勢も、極端に走らないように

起 原文 儉美徳也過則為慳吝 為鄙嗇 反傷雅道譲懿行也過則為足恭 為曲謹 多出機心 倹は美徳なり過ぐれば則ち慳吝となり、鄙嗇となり、反って雅道を傷る譲は懿行なり過ぐれば則ち足恭となり、曲謹となり、多くは機心に出づ 慳吝(けんりん)、欲が深く...
前集181-200

前集200 人の上に立つ者は、聡明さを強調せず、才華は控えめに

起 原文 鷹立如睡 虎行似病正是他攫人噬人手段處故君子 要聰明不露 才華不逞纔有肩鴻任鉅的力量 鷹立ちて睡るが如く、虎行くこと病むに似たり正に是れ他の人を攫み、人を噬む手段の処なり故に君子は、聡明を露わさず、才華を逞しくせざるを要す纔かに肩...
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