起 原文
市私恩不如扶公儀
結新知不如敦旧好
立栄名不如種隠徳
尚竒節不如謹庸行
私恩を市るは公儀を扶くるに如かず
新地を結ぶは旧好をあつくするに如かず
栄名を立つるは隠徳を種うるに如かず
奇節をたっとぶは庸行を謹むに如かず
市る(うる)、売る;種うる(ううる)、しき施すこと;庸行(ようこう)、日ごろの行い
承 意訳
個人的な恩を誰かに着せるよりは、天下の公論を支持する方が良い
新しく交友を広げるよりは、古くからの友人を大切にする方が良い
立派な名誉を立てて自己満足に浸るよりは、人知れず徳を積む方が良い
奇抜な行動を尊ぶよりは、日ごろの行いを謹む深く過ごす方が良い
転 別視点
それぞれが心にすとんと落ちる納得しやすい内容です。
誰か個人に恩を売っても、結局はその人から、もしくはその周囲の人から怨みを買ったりします。そんなことなら、世の中のためになるという公儀を重んじる方が何倍も良いです。自分の精神的な健康にも良さそうです。
新しい友人を作って、表面上の付き合いが増えていくよりも、古い交友を本物の友情にする方が心素直に過ごすことができそうです。
名誉を求めてあくせくするよりは、陰ながらの徳を積んで自分の成長を期待します。
目立つ行動よりは、地味ではあっても趣き深い生活に心がけます。
実践すると心の健康が保たれそうですね。
結 まとめ
公儀、旧交、陰徳を大切にして、日ごろの生活を謹むように生活すると人生が豊かになります。