起 原文
不責人小過 不發人陰私 不念人旧悪
三者可以養徳 亦可以遠害
人の小過を責めず、人の陰私を発かず、人の旧悪を念はず
三者を以て徳を養うべく、また以て害に遠ざかるべし
陰私、人に言えない後ろめたいこと;発く、あばく;旧悪、以前におかした悪事
承 意訳
他人の小さな過ちを責めてはいけません。他人の後ろめたいことを発いてはいけません。他人の昔の悪事を覚えておいてはいけません。
この3つを実践すれば徳を積むことができます。また、悪いことから遠ざかることができます。
転 別視点
「情けは他人のためならず」とは,周囲の他人に対して情けをかけておけば,巡り巡って自分に良い報い(情け)が返ってくるという意味の言葉です。
「良い行い」と同様に「悪い行い」も、自分にかえってきます。
誰かを非難して、その相手が不愉快な思いをしたとします。その相手は、いつかギャフンと言わしてやろうと復讐のタイミングを計っているかもしれません。そのタイミングが来てしまったとき、不愉快な思いは自分に戻ってきます。
自分自身も経験があります。他人から嫌な思いをする発言をされたときに、”デジャヴ”を感じたことがありました。そうです、この発言は以前自分が誰かに発した言葉と同類の言葉と気づきました。しばし反省しました・・・。
結 まとめ
周囲の他人の悪い点には寛大に対応し、できれば忘れましょう。そして、他人の美点はなるべく注目して、記憶するようにしましょう。