前集082 物事の対処には、静動のメリハリをつける

前集081-100

起 原文

風来疎竹 風過而竹不留聲
雁度寒潭 雁去而潭不留影
故君子 事来而心始現 事去而心随空

風疎竹に来る、風過ぎて竹声を留めず
雁寒潭をわたる、雁、去りて潭、影を留めず
故に君子、事来りて心始めて現れ、事去りて心随って空し

疎竹(そちく)、まだらに生えている竹;寒潭、水の冷ややかな淵、潭は深い淵

承 意訳

まだらに生えている竹林にそよ風が吹くと葉の擦れる音がするが、過ぎてしまえば静かになる

雁が寒潭を飛べば影が映るが、去ってしまえば全く元の状態になる

故に君子は、対応すべき事象が生じれば活動し、無くなれば元の静かな状態になるべし

転 別視点

何か物事が生じたときに全力で対応し、そうでないときは静かにしているという内容で、事前の準備を怠っても良いという意味ではありません。メリハリをつけて、対応しようということです。

政治というものは世の中がうまく回っているときは、あまり目立たず、回っていないときは最前線に立って全力で世の中を良い方向に導きます。そうすることで国民の信頼を得られるようになります。

結 まとめ

何か物事が起きたときは全力で対応し、そうでないときは心静かにする。メリハリをつけて、対応します。

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