起 原文
福不可徼 養喜神以為召福之本而已
禍不可避 去殺機以為遠禍之方而已
福はもとむべからず、喜神を養って以て福を招くの本と為さんのみ
禍は避くべからず、殺機を去って以て禍に遠ざかるの方と為さんのみ
喜神、喜神の神とは神社仏閣に祀ってある神ではなく、精神の神、つまり心の最も奥深い部分;殺機、殺気、人を傷つけてしまうような心
承 意訳
福は求めて得られるものではありません。心を幸せで満たして幸福を招くようにするのが良いでしょう。
禍は避けることはできません。殺気だった心を除くことによって、禍が遠ざかっていくようにするのが良いでしょう。
転 別視点
幸福は、自分が心の底から幸せになれるように心がけることによって得られます。禍は、周囲の人の心を傷つけないように配慮することで去っていくように配慮します。
幸・不幸はそれを求めるものではなく、普段の自分の心持ちと行動から生じてくる結果です。
世俗的に言うと、お金持ちになりたいと思ってお金のことを考えても、何も始まりません。日々お金を貯めて、結果お金持ちになります。
徳を積んだ君子になりたいと思っても思うだけでは、そうはなれません。日々小さな徳を積むことが結果に繋がります。
理想を掲げることは重要ですが、そのために日々努力することが必須です。
結 まとめ
幸せは結果であって、日々心を幸せで満たすことが大切です。禍も同じく結果であって、日々禍から遠ざかるように周囲に配慮することが大切です。