起 原文
我有㓛於人不可念 而過則不可不念
人有恩於我不可忘 而怨則不可不忘
我れ人に功あらば念(おも)ふべからず、しかして過ちは則ち念はざるべからず
人、我れに恩あらば忘るべからず、しかして怨みは則ち忘れざるべからず
念、思うこと、念頭におくこと
承 意訳
自分が他人に対して功を尽くしたならば、その報酬を望むことがあってはいけません。しかしながら他人に対して過失があったのならば、その過ちを繰り返さないように心がけないといけません。
他人が自分に恩恵を与えてくれたならば、その感謝は忘れてはいけません。しかしながら他人に怨みがあったとしたならば、それはさっぱりと忘れてしまいなさい。
転 別視点
借りたお金は忘れやすいが、貸したお金は決して忘れないように人間はできています。理由はわかりませんが、同じように感謝は忘れますが、怨みは忘れません。
人間関係のバランスを考えるのであれば、感謝や恩恵はなるべく忘れないようにして、怨みのような負の感情は自分の思考回路にも悪影響を及ぼすのでキレイさっぱりと忘れてしまうのが、心の健康には良さそうです。
結 まとめ
他人が与えてくれた恩恵は忘れてはいけません。逆に他人への怨みはさっぱりと忘れてしまいなさい。