起 原文
處世不必邀功 無過便是功
與人不求感徳 無怨便是徳
世に処しては必ずしも功をもとめざれ、過ち無きはすなわち是れ功なり
人に与えては徳に感ずることを求めざれ、怨みなきはすなわち是れ徳なり
承 意訳
この世を生きているにあたり、無理して功績をあげようとすると身を誤ることが多くなります。それよりは功績を求めずに、誤りをおかさないようにするほうがましです。
他人に対して恩徳を施すことは善いことですが、感謝を期待してはいけません。他人から恨みを買わないことの方が重要です。
転 別視点
自分の価値観と他人の価値観は異なります。同じ事象であっても、視点が異なれば解釈も異なることが通常です。何か功績をあげても、それは別に人にとっては落ち度になることがあります。誰かに何かを恵んだとしても、相手には単なるお節介である可能性もあります。
結 まとめ
功績をあげようと孤軍奮闘しても、あだとなることがあります。他人への恩恵はお節介の可能性も。十人十色、人にはそれぞれの価値観があります。何か行動を起こすときは周囲の人がどう感じるか、少なくとも不快に感じないように、と考慮しながら行動する。