後集110 周囲の環境は、自分の心の持ち方次第

後集101-120

起 原文

機息時 便有月到風来 不必苦海人世
心遠処 自無車塵馬迹 何須痼疾丘山

機息む時、便ち月に到り風来たる有り、必ずしも苦海の人世ならず
心遠き処、自ら車塵馬迹無し、何ぞ痼疾の丘山を須いん

痼疾(こしつ)、久しく治らない疾患、凝り固まった癖;車塵馬迹(しゃじんばせき)、車や馬の通り過ぎた跡

承 意訳

企てようとする心が無くなると、月は澄み渡り風は穏やかに流れ、必ずしも苦海の人生ではないように感じます

心が俗世から離れてしまうと、自然と車や馬車の雑踏は無くなり、どうして人里離れた山林に籠る必要がありましょうか

転 別視点

心の中が純粋になれば、周囲も純粋な趣きに映り

心が俗世から離れれば、俗世も自然と物理的に離れていきます

心の持ち方一つで、周囲の環境も自然と変化していきます

結 まとめ

周囲の環境は、自分の心の持ち方によって自然と変化していきます

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