起 原文
機息時 便有月到風来 不必苦海人世
心遠処 自無車塵馬迹 何須痼疾丘山
機息む時、便ち月に到り風来たる有り、必ずしも苦海の人世ならず
心遠き処、自ら車塵馬迹無し、何ぞ痼疾の丘山を須いん
痼疾(こしつ)、久しく治らない疾患、凝り固まった癖;車塵馬迹(しゃじんばせき)、車や馬の通り過ぎた跡
承 意訳
企てようとする心が無くなると、月は澄み渡り風は穏やかに流れ、必ずしも苦海の人生ではないように感じます
心が俗世から離れてしまうと、自然と車や馬車の雑踏は無くなり、どうして人里離れた山林に籠る必要がありましょうか
転 別視点
心の中が純粋になれば、周囲も純粋な趣きに映り
心が俗世から離れれば、俗世も自然と物理的に離れていきます
心の持ち方一つで、周囲の環境も自然と変化していきます
結 まとめ
周囲の環境は、自分の心の持ち方によって自然と変化していきます