起 原文
把握未定 宜絶迹塵囂
使此心不見可欲而不乱 以澄吾静體
操持既堅 又當混迹風塵
使此心見可欲而亦不乱 以養吾圓機
把握未だ定まざれば、宜しく迹を塵囂に絶つべし
此の心を欲すべきを見ずして、乱れざらしめ、以って吾が静體を澄ます
操持既に堅ければ、又當に迹を風塵に混ずべし
此の心を欲すべきを見て、亦乱ざらしめ、以って吾が円機を養う
把握(はあく)、心を取り締まる。自分の心を調節できる。操持(そうじ)の同じ意味;迹(あと)、足跡、行い;塵囂(じんごう)、塵にまみれた俗世間;円機(えんき)、円滑な心の働き
承 意訳
心の悟りが不十分な間は、俗世間から距離を置く
欲望の対象を見ないで、心乱れず、静寂な心を澄まします
心の悟りが開けたと感じたら、俗世間に混じるべし
欲しいものを見て、心が乱れないようにして、心の円滑な働きを養います
転 別視点
自分を確立するまでは、清い環境で成育するように努める
自分が確立したならば、その自分が間違いないものか、どうやって社会に還元するか、を考慮するために世間に積極的に参加するように
子供のころは、守られた環境、大人になったら社会を改善する源に、という発想です。良い社会ができそうです。
結 まとめ
未熟な間は清い環境、自分が確立したら社会に還元するとい姿勢が良い人間社会を導きます