起 原文
興逐時来 芳草中撒履閒行 野鳥忘機時作伴
景與心會 落花下披襟兀坐 白雲無語漫相留
興、時を逐いて来れば、芳草の中、履を撒いで閒行す、野鳥機を忘れて時に伴と作る
景、心と会して、落花の下、襟を披いて兀坐す、白雲語を無く漫に相留まる
閒行(かんこう)、散歩、忍び歩き;兀坐(ごつざ)、ほんやりと坐る
承 意訳
興が乗って来て、草むらを靴を脱いで忍び歩きすれば、野鳥も警戒心を忘れて時には連れとなります
景観が心に一致して、花の散る下で、襟元を広げてぼんやりと坐ると、白雲は語ることはないが気ままに近くに留まったりする
転 別視点
自分から望んでガツガツと向かうと逃げられ、欲を捨てて溶け込む姿勢でいると向こうからやってくる
自然とはそんなもの
カマキリやバッタも同じです
捕まえようと向かうと逃げていくし、空き地にぼんやりと立っていると近くに寄ってきます
結 まとめ
無心になると、相手から近づいてくることもあります
ガツガツと欲を表に出すのは控えめに!