起 原文
人生太閒 則別念竊生 太忙則真性不現
故士君子不可不抱身心之憂 亦不可不耽風月之趣
人生太だ閑なれば、則ち別念竊かに生じ、太だ忙なれば、則ち真性現れず
故に士君子、身心の憂いを抱ざる不可、亦風月の趣に耽らざる不可
別念(べつねん)、妄念、雑念
承 意訳
人生、暇過ぎると雑念が生じて修行にならないし、忙し過ぎると本性が現れることなくこちらも修行になりません
ゆえに、君子は、身心の心配をしながら、かつ風月の趣きにもときには耽るような適度な生活が良いね
転 別視点
後集での中庸の勧めは少数です
暇でも、忙し過ぎてもダメ、心配しなさ過ぎても、自然の趣きを理解しないという考えもダメ
適度に自然を感じながら、適度な忙しさで世とまじわるのが良いでしょう
暇すぎると邪念が湧くというのは、実生活の中でも頻繁に体験します・・・
結 まとめ
適度な忙しさと適度な思考に耽る時間が、人間を人間らしくする