後集117 適度な忙しさ と 適度な思考に耽る時間

後集101-120

起 原文

人生太閒 則別念竊生 太忙則真性不現
故士君子不可不抱身心之憂 亦不可不耽風月之趣

人生太だ閑なれば、則ち別念竊かに生じ、太だ忙なれば、則ち真性現れず
故に士君子、身心の憂いを抱ざる不可、亦風月の趣に耽らざる不可

別念(べつねん)、妄念、雑念

承 意訳

人生、暇過ぎると雑念が生じて修行にならないし、忙し過ぎると本性が現れることなくこちらも修行になりません

ゆえに、君子は、身心の心配をしながら、かつ風月の趣きにもときには耽るような適度な生活が良いね

転 別視点

後集での中庸の勧めは少数です

暇でも、忙し過ぎてもダメ、心配しなさ過ぎても、自然の趣きを理解しないという考えもダメ

適度に自然を感じながら、適度な忙しさで世とまじわるのが良いでしょう

暇すぎると邪念が湧くというのは、実生活の中でも頻繁に体験します・・・

結 まとめ

適度な忙しさと適度な思考に耽る時間が、人間を人間らしくする

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