起 原文
今人専求無念 而(念)終不可無
只是前念不滞 後念不迎
但将現在的随縁 打發得去 自然漸漸入無
今人専ら念無きを求めて、而も終に無かるべからず
只是れ前念滞らず、後念迎へず
但現在的の随縁を将て打発し得去れば、自然に漸々無に入らん
前念(ぜんねん)、過去の思い;後念(ごねん)、未来への思い;随縁(ずいえん)、縁に従うこと;打発(だはつ)し得去る、次々と片付けていく;
承 意訳
最近の人間は、無の境地を求めて、求める気持ちのために無に至らない
過去の思いに囚われ、未来に怯えることはやめましょう
ただ現在の縁に従って、一つ一つにあるがままに向き合えば、自然と無の境地に入ります
転 別視点
「無」の境地に拘ると、その拘り自体が「無」の境地の妨げとなります
あるがままを受け入れ続けることこそが「無」の境地そのもの
自分の存在によって、周囲の何かが変化することのないことが「無」ですね
結 まとめ
無心で淡々と生活することが「無」の境地への入り口になります。あるがままを受け入れましょう。