後集099 争いごとに一喜一憂するのは無駄です

後集081-100

起 原文

優人傅粉調硃 效妍醜於毫端 俄而歌殘場罷 妍醜何在
弈者爭先競後 較雌雄於着子 俄而局盡子収 雌雄安在

優人、粉を傅け硃を調え、妍醜を毫端に效すも、俄にして歌残り、場罷めば、妍醜何ぞ在せん
弈者、先を争い後を競い、雌雄を着子に較ぶるも、俄にして局尽き子収まれば、雌雄安にか在らん

優人(ゆうじん)、俳優、役者;妍醜(けんしゅう)、 容貌の美しいことと醜いこと、美醜;毫端(ごうたん)、刷毛の先;弈者(えきしゃ)、碁打ち;雌雄(しゆう)、勝ちと負け;着子(ちゃくし)

承 意訳

役者は、白粉をぬり紅で化粧して、美しさや醜さを刷毛先で表現しますが、芝居が終えて音楽が止みめば、その美醜はどこにもありません

碁を打つ人は、先手、後手に争い、どちらが上かを較べますが、局が終われば勝ち負けはどこかに行ってしまう(どうでも良くなってしまいます)

転 別視点

争う心は、娯楽の中で満足させるのが良いでしょう

現実世界での争いは本当に不毛です

洪自誠さんは、娯楽の中での争いも一喜一憂するのは適度な程度にしておきなさいと感じているようです

結 まとめ

娯楽の中での争いでさえも、一喜一憂するのは適度な程度にしておきましょう

こだわると虚しいだけです

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