後集097 生前も、死後も、人体は無 ⇒ 心楽しく過ごす

後集081-100

起 原文

試思未生之前有何象貌 又思既死之後作何景色
則萬念灰冷 一性寂然 自可超物外游象先

試みに未だ生れざるの前は、何の象貌か有ると思い、又既に死するの後は、何の景色を作すかを思ふ
則ち万念は灰冷し、一性は寂然として、自から物外に超え、象先に遊ぶべし

象貌(しょうぼう)、姿、形;象先(しょうせん)、万象の発現する以前の世界

承 意訳

試しに、自分が生まれる前はどのような姿であったか、また死んだ後はどのような姿になるのかを思いめぐらしてみます

なにもありません
そこに気づけば生涯の雑念は消え去り、心の真性が悠々自適になります

転 別視点

現実世界の身体は、一時的な現象で、産まれる前も、死んだ後も、無です

雑念を捨てて、楽しく過ごしましょう

結 まとめ

人間の肉体は、長い時系列の中では無です。現世では、心楽しく過ごすことに重点を置きたいです。

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