起 原文
試思未生之前有何象貌 又思既死之後作何景色
則萬念灰冷 一性寂然 自可超物外游象先
試みに未だ生れざるの前は、何の象貌か有ると思い、又既に死するの後は、何の景色を作すかを思ふ
則ち万念は灰冷し、一性は寂然として、自から物外に超え、象先に遊ぶべし
象貌(しょうぼう)、姿、形;象先(しょうせん)、万象の発現する以前の世界
承 意訳
試しに、自分が生まれる前はどのような姿であったか、また死んだ後はどのような姿になるのかを思いめぐらしてみます
なにもありません
そこに気づけば生涯の雑念は消え去り、心の真性が悠々自適になります
転 別視点
現実世界の身体は、一時的な現象で、産まれる前も、死んだ後も、無です
雑念を捨てて、楽しく過ごしましょう
結 まとめ
人間の肉体は、長い時系列の中では無です。現世では、心楽しく過ごすことに重点を置きたいです。