起 原文
胸中既無半點物欲 已如雪消炉焔氷消日
眼前自有一段空明 時見月在青天影在波
胸中既に半点の物欲無ければ、已に雪の炉焔に消え、氷の日に消ゆるが如し
眼前自ら一段の空明有れば、時に月青天に在り、影波に在るを見る
半点(はんてん)、一点の半分。わずか。少しばかり;炉焔(ろえん)、囲炉裏;空明(くうめい)、清く明るいこと、清らかな水に映る月影
承 意訳
胸の中に僅かもの物欲が無ければ、雪が囲炉裏に消え、氷が太陽の暖かさに消えるようなもので、物事への執着はすぐに消えてなくなります
目の前のモヤが晴れて明るくなれば、月が空を明るく照らし、その影が静かな波に映るように煩悩も静まります
転 別視点
物欲が残っていれば、いつまで経っても、死の淵に至っても、いろいろなものへの執着が心を惑わせます
生き方に迷いがあれば、自分の歩むべき道がわからなくなり、いつまで経っても心のモヤモヤが残ります
結 まとめ
物欲を滅し、自分の生き方を素直に考えると、心のモヤモヤが解決します