起 原文
人情世態 倐忽萬端 不宜認得太真
堯夫云 昔日所云我 而今却是伊
不知今日我又属後来誰
人常作是觀 便可解却胸中罥矣
人情世態、倏忽万端、宜しく認め得て太だ真なるべからず
堯夫云う、「昔日我と云う所、而今却って是れ伊(かれ)なり
今日の我は又後来の誰にか属せんかを知らず」
人、常に是の観を作さば、便ち胸中の罥を解却すべし
人情世態(にんじょうせたい)、人情や世のありさま;倏忽万端(しゅうこつばんたん)、たちまちの間に変化するさま;堯夫(ぎょうふ)、邵雍(しょうよう)、北宋の思想家(1011―1077);伊(かれ)、彼;罥(けん)、結び、わだかまり
承 意訳
人情や世間の常識はすぐに変化するものであるから、これが正しいと考える必要はありません
学者の堯夫は言いました「昔我であったものが、今は別の人であったりする、今の自分は、将来誰のものになっているのかはわからない」
人間、常にこのような考え方をしていれば、胸の中のわだかまりはなくなります
転 別視点
世の中の流れは常に変化しており、現在の価値観にとらわれる必要はありません
周囲の価値観に左右されず、自分の価値観で正しく生きたいです
結 まとめ
周囲の価値観に左右されず、一喜一憂しない。自分の価値観に自信を持って、正しく楽しく生きたいです。