後集058 周囲の価値観に左右されず、自分の価値観を持つ

後集041-060

起 原文

人情世態 倐忽萬端 不宜認得太真
堯夫云 昔日所云我 而今却是伊
不知今日我又属後来誰
人常作是觀 便可解却胸中罥矣

人情世態、倏忽万端、宜しく認め得て太だ真なるべからず
堯夫云う、「昔日我と云う所、而今却って是れ伊(かれ)なり
今日の我は又後来の誰にか属せんかを知らず」
人、常に是の観を作さば、便ち胸中の罥を解却すべし

人情世態(にんじょうせたい)、人情や世のありさま;倏忽万端(しゅうこつばんたん)、たちまちの間に変化するさま;堯夫(ぎょうふ)、邵雍(しょうよう)、北宋の思想家(1011―1077);伊(かれ)、彼;罥(けん)、結び、わだかまり

承 意訳

人情や世間の常識はすぐに変化するものであるから、これが正しいと考える必要はありません

学者の堯夫は言いました「昔我であったものが、今は別の人であったりする、今の自分は、将来誰のものになっているのかはわからない」

人間、常にこのような考え方をしていれば、胸の中のわだかまりはなくなります

転 別視点

世の中の流れは常に変化しており、現在の価値観にとらわれる必要はありません

周囲の価値観に左右されず、自分の価値観で正しく生きたいです

結 まとめ

周囲の価値観に左右されず、一喜一憂しない。自分の価値観に自信を持って、正しく楽しく生きたいです。

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