起 原文
花居盆内 終乏生機 鳥入籠中 便減天趣
不若山間花鳥 錯雑成文 翺翔自若 自是悠然會心
花、盆内に居れば、終に生機に乏しく、鳥、籠中に入れば、便ち天趣を減ず
若かず、山間の花鳥、錯雑して文を成し、翺翔自若、自ずから是れ悠然たる会心には
天趣(てんしゅ)、人工をこえた天然自然のおもむき;錯雑(さくざつ)、いろいろなものがまじわり集まること;翺翔(こうしょう)、思いのままに振る舞うこと;自若(じじゃく)、自分の好きなように;会心、心に楽しさを覚える
承 意訳
花は植木鉢になれば、生気が乏しくなり、鳥は籠に入れば自然の趣きが減ります
山中の花や鳥がいろいろと交わり美しさが完成し、鳥は気ままに飛び回ることによって悠然とした楽しさが沸き上がります
転 別視点
花も鳥も、人工的なものに押し込めてしまうと本来の美しさが減じてしまします
人間も人工的な建物の中に籠るよりは、自然の中で自由に暮らす部分を増やすと、もっと生気が湧いてくるのかもしれません
結 まとめ
生活の中に大自然の要素を取り込み、生気を取り戻そう