起 原文
聴静夜之鐘聲 喚醒夢中之夢
觀澄潭之月影 窺見身外之身
静夜の鐘声を聴いて、夢中の夢を喚び醒す
澄潭の月影を観て、身外の身を窺い見る
澄潭(ちょうたん)、水の澄んでいる深い淵
承 意訳
静かな夜の中で鐘の音を聴くと、夢から呼び覚まされて、夢の中で夢を見ていたことに気づきます
水の澄んだ深い淵に映る月影を観ていると、我が身は水に映る月影のようなもので本当の身は別世界にあるのではと思われます
転 別視点
映画「マトリックス」では、現実世界と仮想世界が存在し、多くの人間は仮想世界で生きていることに気づきません。
洪自誠さんも、大きな宇宙を想像すると、現実の世界は「仮想世界と考えるようなあまりにも影響力のない世界」と感じた(もしくは、そう考えても何一つ矛盾がない)のかもしれません。
結 まとめ
目の前の小さな世界にこだわらず、大きな宇宙の中でゆったりと構える生き方がよろしいのではないでしょうか。