起 原文
天賢一人 以誨衆人之愚
而世反逞所長 以形人之短
天冨一人 以濟衆人之困
而世反挾所有 以凌人之貧
真天之戮民哉
天、一人を賢にして、以って衆人の愚を誨ゆ
而して世反って長ずる所を逞しくして、以って人の短を形わす
天、一人を富ましめて、以って衆人の因を済ふ
而して世反って有する所を挟んで、以って人の貧を凌ぐ
真に天の戮民なるかな
戮民(りょうみん)、殺戮されるべき人、罪人
承 意訳
天は一人を賢者にして、愚かな大衆を賢に導こうとした
しかしそうは行かずに、賢いことをアピールして大衆の愚を目立つようにしただけであった
天は一人を裕福にして、貧乏な大衆を貧困を救おうとした
しかしそうは行かずに、裕福なことを利用して大衆の貧困を更に悪化させた
これこそが、本当に罪深いことです
転 別視点
賢者は、その優れた能力で社会の役に立つべきで、自慢するだけでは天の意向に歯向かうことになります。
裕福な人は、社会の発展のために財を使うべきで、利己的なことに使っては天の意向に歯向かうことになります。
このような賢者と裕福な人は、まさに罪人と言えます。
結 まとめ
優れた能力を持つ人、多くの財産を持つ人は、その長けた部分を天命と考え、社会貢献のために使うべきです