前集175 どんな状況でも、心静かに冴えた頭脳で対応する(油断禁物!)

前集161-180

起 原文

無事時心易昏冥
宜寂寂而照以惺惺
有事時心易奔逸
宜惺惺而主以寂寂

事無きの時は、心、昏冥し易し
宜しく寂寂にして、照すに惺惺を以ってすべし
事有るの時は、心、奔逸し易し
宜しく惺惺にして、主とするに寂寂を以ってすべし

昏冥(こんめい)、道理に暗くて、心が迷うこと;寂寂、ひっそりと静かなこと;惺惺、はっきりしている,明晰である;奔逸(ほんいつ)、走りのがれること

承 意訳

何も起きないときは、心が暗くてぼんやりした状態になります

そのなときは静かに、自分の心を照らしてはっきりとさせるようにします

何かが起きるときは、心はそわそわしてどこかに行ってしまいがちです

そんなときは頭脳を明晰にして、静かな心で対応します

転 別視点

何も起きない平和なときも、事件が起きて慌ただしいときも、頭脳明晰で落ち着いて対応しなさいということです。

寂寂は、静かで無心という意味で、寂しいというニュアンスはことではありません。惺惺は、「意識がはっきりしている」×2で、とても頭が冴えているという意味です。

どんなときも、いつもと同じように平常心で真剣に取り組むという内容です。

結 まとめ

どんな状況であっても、慌てることなく、心静かに、頭脳明晰な状態で物事を判断したいです。

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