起 原文
為鼠常留飯 憐蛾不點燈
古人此等念頭 是吾人一點生生之機
無此便所謂土木形骸而已
鼠の為に常に飯を留め、蛾を憐れんで燈を点せず
古人此等の念頭、これ吾人一点生々の機なり
此れ無ければ、便ち所謂土木の形骸のみ
承 意訳
「ネズミのためにいつもご飯を残しておく、蛾を憐れんで燈火をつけない」という詩があります(蘇軾詩集)
昔からの人々の心がけが、我々が生き生きとするための道筋になります
この心がけがなければ、人間の形をしていても形骸だけとなり、土は木と変わりません
転 別視点
人間は地球の中でとても巨大な存在になりました。巨大であればあるほど、他の生物に対する慈しみを大切にしたいです。
ネズミのために食事を残したり、小さな蛾を守るために自分が若干の不便を強いられても穏やかに受け止める心がけが欲しいです。
それが心ある人間のあるべき姿と言えます。
結 まとめ
ヒトとして生きていくに当たっては、多様な他の生物・命に対して慈しみを持つ姿勢がほしいです。