前集172 周囲からの評価は、その人の本質とは無関係

前集161-180

起 原文

我貴而人奉之 奉此峩冠大帯也
我賤而人侮之 侮此布衣草履也
然則原非奉我 我胡為喜
原非侮我 我胡為怒

我れ貴くして、人之れを奉ずるは、此の峨冠大帯を奉ずるなり
我れ賤しくして、人之れを侮るは、此の布衣草履を侮るなり
然らば、則ち原より我を奉ずるに非ず、我れ胡ぞ喜びを為さん
原より我を侮るに非ず、我れ胡ぞ怒りを為さん

峨冠大帯(がかんだいたい)、地位の高い冠と幅の広い帯、高位高官の礼服;布衣草履(ふいそうり)、布の衣と藁の草履、卑賎の服装

承 意訳

私が高い地位にあって、周囲の人が崇めるのは、高位高官の礼服を崇めているからです

私が低い地位にあって、周囲の人が蔑むのは、貧しい服装を蔑んでいるからです

初めの段階から、自分自身を崇めたり、蔑んだりしているわけではないので、喜んだり、怒ったりするのは意味がありません

転 別視点

国会議員、医師、弁護士など、先生と呼ばれる職業も同じ要素を含みます。その職業から周囲から敬意を払われることが多いですが、それはその人の人格から由来するものではありません。

職業や服装でその人を判断してはいけません。

逆に外見で判断された部分に関しては、喜んだり、怒ったりする必要はありません。

結 まとめ

外見とその人の本質は全く別物なので、周囲からの評価はあまり気にする必要はありません。

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