起 原文
恩宜自淡而濃
先濃後淡者 人忘其惠
威宜自嚴而寛
先寛後嚴者 人怨其酷
恩は宜しく淡よりして濃なるべし
濃を先にし淡を後にする者は、人其恵を忘る
威は宜しく厳よりして寛なるべし
寛を先にして厳を後にする者は、人其酷を怨む
承 意訳
恩恵を与えるときは、”淡く”から始めて、だんだんと”濃く”するのが良い
先に”濃く”すると、”淡く”なったときに、人はそれを恩恵と感じなくなります
威厳を示すときは、”厳しく”から始めて、だんだんと”寛大に”するのが良い
先に”寛大に”すると、”厳しく”なったときに、人は酷いことだと怨みます
転 別視点
幸せ微分値という言葉があります。月収が10万円であったものが、10年間で徐々に上昇し50万円になった人は、10年間比較的幸せを感じることになります(月収の微分値は常にプラス)。逆に初めの月収が50万円で、10年間で徐々に減少し10万円になった人は、10年間不幸を感じそうです(月収の微分値は常にマイナス)。
威厳に関しても同じで、初めは厳しく、徐々に寛大になる方が相手はリラックスできます。
結 まとめ
相手にとって「厳しい」の対応から始めて、徐々に「寛大な」対応にすると、相手には受け入れ安く、喜ばれます。