起 原文
道是一重公衆物事 當随人而接引
學是一個尋常家飯 當随事而警惕
道は是れ一重の公衆の物事なり、当に人に随いて接引すべし
学は是れ一個の尋常家飯なり、当に事に随いて警惕すべし
一重(いっちょう)、そのものだけであること。重ならないであること;接引(せついん)、引き合わせる;警惕(けいてき)、警戒する,用心する
承 意訳
道徳は誰にとっても、どんな時も、公共の道徳というものだが、人によってその人に合わせた導き方をするべきです
学問は自宅のご飯のように常に身近に存在するものであるが、事あるごとに学ぶべきです
転 別視点
道徳は考え方そのものであり、立場によって実践の方法は異なります。そのために道徳を説くには、相手の立場によって、説き方は異なります。
学問というものは、日常の中の実践そのものなので、小さな事象一つ一つに学問が詰まっており、その場その場で真剣に取り組むと学問が成就します。
道徳は心の持ち方で、学問は具体的な行動につながる考え方です。
戦略(進むべき方向性)と戦術(具体的な作戦)に近い関係です。道徳を実践するための具体的な戦術の一つが学問と言えます。
結 まとめ
道徳を実践するための具体的な作戦の一つが学問です。道徳を教えるには、相手に合わせた導き方をします。学問を教えるときは、その場その場で真剣に取り組ませます。