起 原文
謹徳須謹於至微之事
施恩務施於不報之人
徳を謹むには、須らく至微の事を謹しむべし
恩を施すには、務めて報ぜざるの人に施せ
謹む、あやまちや軽はずみなことがないように気をつける、慎重に実行する
承 意訳
徳を積むには、とても細かいことにも注意すべきです。誰にもわからないような些細なことに対しての善行こそが徳を積むことにつながります。
恩を施すときは、できるだけ報いることができない人に施すべきです。報酬を期待してしまうと、それは徳を積むことにはなりません。
転 別視点
善行であっても、それをアピールした瞬間にそれは偽善に陥ります。
恩恵を施したとしても、見返りを期待した瞬間にそれは押し付けになります。
結 まとめ
人に知らせずひそかにする善行(陰徳)と見返りを期待しない恩恵こそが、自分を磨くことになります。