起 原文
㓛過不容少混
混則人懐惰堕之心
恩仇不可大明
明則人起携弐之志
㓛過は少しも混すべからず
混すれば則ち人惰堕の心を懐く
恩仇は大いに明らかにすべからず
明らかにすれば則ち人携弐の志を起す
惰堕(だたい)、生活が乱れること、落ちぶれること;携弐(けいじ)、信頼を裏切ろうとする気持を抱くこと
承 意訳
功労と過失は、混同してはいけません
混同すれば、人は堕落してしまいます
恩愛と怨恨は、きっちりと明確にしてはいけません
明確にすると、忠義の心が離れてしまいます
転 別視点
成功と失敗の評価はしっかりとしないと、部下は何のために仕事をしているのかわからなくなり、「どうでもいいや」という気持ちになります
上司が部下に対して、好き、嫌いを明確にしてしまうと、部下の業績とは別の評価基準が優先されると感じて、「一生懸命やっても、結局好き・嫌いでしょ!」と、モチベーションが下がります
結 まとめ
客観的な評価はしっかりと行うべきですが、感情的な評価は曖昧にしていた方が良いでしょう