起 原文
爵位不宜太盛
太盛則危
能事不宜盡畢
盡畢則衰
行誼不宜過髙
過髙則謗興而毀来
爵位は宜しくはなはだ盛んなるべからず
はなはだ盛んなれば則ち危し
能事はことごとく畢るべからず
ことごとく畢れば則ち衰う
行誼過ぎて高るべからず
過ぎて高ければ則ち興りて毀り来る
爵位、階級、地位;能事、才能;畢(おわ)る、完全に終わる;行誼(こうぎ)、道義にかなった行為;毀り(そしり)、そしり、非難する、悪口をいうこと
承 意訳
出世はほどほどが良い 出世し過ぎると危険です
才能は、ぼちぼちが良い あまり発揮するといつかは廃れます
正しい道もあまり拘ってはいけません あまり拘ると非難を受けます
転 別視点
正しい行い、正しい考え、素晴らしい行為であっても、それが過ぎると自分を滅ぼしかねません
自分が正しいと信念を持っていることであっても、ぼちぼちにした方が良いでしょう
周囲との摩擦が生じると、結局は自分のためになりません
清濁併せ呑むような心の余裕を持ち、大局から物事を捉えることが必要です
結 まとめ
正しい価値観、道、行動であっても、過ぎてしまうと逆効果になってしまいます。物事は8分目くらいで控えめに。