起 原文
遇病而後思強之為寶 処乱而後思平之為福 非蚤智也
倖福而知其為禍之本 貪生而先知其為死之因 其卓見乎
病に遇いて後に強の宝為るを思い、乱に処して後に平の福為るを思うは、蚤智に非ざるなり
福を倖いて、其の禍いの本為るを知り、生を貪りて先ず其の死の因為るを知るは、それ卓見なり
蚤智(そうち)、先見の明;倖(ねが)う、願う;先、底本では欠落
承 意訳
病気になって初めて健康の重要さに気づき、戦争になって初めて平和の幸せに気づくということでは、先見の明はありません
幸せを願う心が生じるとそれが禍いの元であると知り、長生きをしたいと生に執着すると却って死を招くことを知っていることは、卓越した見識といえます
転 別視点
目先のことに囚われずに、長いレンジでの成り行きに考えを巡らして、生活する
必要以上の願望は、今という時間を無駄に過ごしてしまう要因になります
結 まとめ
一歩さがって、全体を俯瞰する姿勢が楽しい 今 を作ります