起 原文
詩思在灞陵橋上 微吟就 林岫便已浩然
野興在鏡湖曲辺 獨往時 山川自相映發
詩思は灞陵橋の上に在り、微吟就るとき、林岫便ち已に浩然たり
野興は鏡湖曲の辺りに在り、独り往く時、山川自ずから相映発す
灞陵橋(はりようきょう)、灞陵は地名で、長安の東にあり、漢の文帝を葬った場所。人と別れを惜しむ橋として有名;林岫(りんゆう)、林や山の岩穴;浩然(こうぜん)、広々と広がる;野興(やきょう)、野山・自然を興じること;鏡湖曲(きょうこきょく)、鏡湖は浙江省紹興の南にある湖;映発(えいはつ)、美しさを発する、照り映える
承 意訳
詩を作ろうとするならば、別れの橋の上が良い
その場所でかすかに口ずさむと、林や岩穴までもが風情を持って広がります
自然を楽しむには、鏡湖曲辺りの静かなところが良い
その場所を一人で訪れると、山と川が自然と照り映えてきます
転 別視点
何かをしようとすれば、環境が重要で、環境が整えば自然と目的は到達できます
風情のある詩を作るのに、わいわいがやがやのパーティー会場ではアイデアが浮かびません
自然を楽しもうとしているのに、高層ビルの一室ではどうにもなりません
結 まとめ
何かをしようとした際は、適切な環境はどんな環境かを検討し、適切な環境の下で行動するように努める