起 原文
魚得水逝 而相忘乎水
鳥乗風飛 而不知有風
識此可以超物累 可以樂天機
魚は、水を得て逝き、而も水に相忘る
鳥は、風に乗りて飛び、而も風有るを知らず
此を識らば、以て物累を超へ、以て天機を楽しむべし
逝(ゆ)き、泳ぎ回り;物累(ぶつるい)、外物に煩わされること;天機(てんき)、天然自然の働き、天地のあるがままの姿
承 意訳
魚は、水の中を泳ぎ回るが、水の存在を忘れている
鳥は、風に乗って飛ぶが、風の存在に気づかない
人間のこの道理に気づけば(世の中を楽しく生きて、かつ、その存在を忘れてしまうことができれば)外物に煩わされることはなく、あるがままの自然を楽しむことができるのに
転 別視点
地球上には、人間が増え過ぎて、物累、係累が多すぎる世の中になっていると感じるのは私だけでしょうか。最近では、今の地球環境を守るための温暖化対策のためにお金を払う時代になっており、洪自誠さんが望む世界からは、だんだんと遠ざかっている印象です。
洪自誠さんの時代でも、上記のように「あるがままの自然を楽しむことができるのに」それはできないのかも・・・、との嘆きに解釈してしまうのは、自分の根が折れかかっている兆しなのかもしれません。
結 まとめ
可能な範囲で、この世の物塁を避けながら、楽しく生きていきたいですね。