起 原文
居盈滿者 如水之将溢未溢
切忌再加一滴
處危急者 如木之将折未折
切忌再加一搦
盈満に居る者は、水の将に溢れんとして、未だ溢れざるが如し
切に再び一滴を加うるを忌む
危急に処する者は、木の将に折れんとして未だ折れざるが如し
切に再び一搦を加うるを忌む
盈満(えいまん)、物事が十分に満ち足りること;危急(ききゅう)、危険が差し迫っている状態;一搦(いちじゃく)、搦は押さえる、わずかなひと押し
承 意訳
十分に満たされた状態の人は、表面張力の水のようであと一滴加わるとこぼれてしまうので、更に満たされることを嫌う
完全に満たされると、あとは下り坂
危険にさらされている人は、木がまさに折れる一歩手前の状態なので、ちょっとした危険も敬遠する
折れても、立ち上がるしかないと開き直るしかない!
転 別視点
良い状態であっても、悪い状態であっても、限界に達する状態は、緊張感のみが必要以上に必要となり、人生を楽しむことができなくなる。
スポーツ選手などは、自分を限界に追い込むことが往々にしてあります。背水の陣を敷いて、自分の潜在能力を極限まで発揮するためです。でも極限の力を頻繁に使うと心と身体が悲鳴を上げます。
結 まとめ
良い状態であっても、悪い状態であっても、極限に達すると不安ばかりが前面に出てきて、人生を楽しむことができません。人生には波があると割り切ることが重要です。