前集193 利益に走る人の害は小さく、名声に拘る人の実害は大きい

前集181-200

起 原文

好利者 逸出於道義之外 其害顕而淺
好名者 竄入於道義之中 其害隠而深

利を好む者は、道義の外に逸出し、其の害顕れて浅し
名を好む者は、道義の中に竄入し、其の害隠れて深し

承 意訳

利益を好む者は、人の道の外に出やすいので、その害は露見しやすく軽くて済みやすい

名声を好む者は、人の道の中に隠れるので、その害は隠されてしまい深くなりやすい

転 別視点

お金儲けに励む人は、仁義よりも利益を優先するので、どこにアコギな点があるのかがわかりやすいので、実害は軽い

名声にこだわる人は、仁義を唱えながら、いろいろな水面下の裏工作に走ることが多く、罪は深い

この段落の内容は、よくよく考えると真実に感じました。ただ、私自身は50年以上のこれまでの人生で、この事実に自分から気づくことはありませんでした。さすが時代を超えた名著ですね!

結 まとめ

利益に励む人は害は、可視化されるために実害は小さい。名声にこだわる人は害は、露見しにくく実害はとても大きい。

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