起 原文
休與小人仇讐
小人自有對頭
休向君子諂媚
君子原無私惠
小人と仇讐することを休めよ
小人自ずから対頭有り
君子に向かって諂媚することを休めよ
君子原と私恵無し
仇讐(きゅうしゅう)、互いに敵対すること;対頭(たいとう)、勢いを増して、対立する、相手にすること;諂媚(てんぴ)、媚を売ること;私惠、内密に施す恩恵
承 意訳
器の小さい人間と敵対することはやめなさい
小さい人間は、勝手に勢いを増して敵対してきます
君子に対して媚を売るのはやめなさい
君子は、元来媚を売られても贔屓はしません
転 別視点
器の小さい人を真面目に相手をすると自分まで小さな人間になってしまいます。器の小さい人は、自分を大きく見せたいために、社会的地位の高い人になにかと絡みたがります。それを相手にすると、自分にとってなんのメリットもないばかりが、デメリットになります。
道徳的な君子に対して、媚びへつらうとしても、それは相手に対して悪い印象を与えます。そればかりか、君子はエコひいきはしないので、デメリットばかりになります。自分自身も小さな人間になります。社交術は必要ですが、相手が君子のような立派な人間であったならば、正論で堂々と意見を述べる方がよさそうです。相手を見誤る可能性もありますが・・・。
結 まとめ
つまらない人間を相手にしない。君子には媚を売らない。