前集186 思いやりと倹約が家庭円満の秘訣

前集181-200

起 原文

居官有二語 曰惟公則生明 惟亷則生威
居家有二語 曰惟恕則情平 惟儉則用足

官に居るに二語あり、曰く、「惟公ならば、則ち明を生じ、惟廉なれば則ち威を生ず」
家に居るに二語あり、曰く、「惟恕ならば、則ち情平らかに、惟倹なれば則ち用足る」

恕(じょ)、他人の立場や心情を察すること

承 意訳

公務に就くには2つの戒めがあります、「公正であれば明朗となり、清廉であれば威厳が生まれる」

家内であれば2つの戒めがあります、「思いやりがあれば穏やかになり、倹約すれば不足は生じない」

転 別視点

行政を行う人は、公正明大で私欲をなくす必要があります。この言葉は度々この菜根譚の中で述べられています。

注目は後半部分で、家庭においては行政での重点とは全く異なり、思いやりと倹約が必要とされます。前者は心の豊かさにつながり、後者は物質的な豊かさにつながります。両者揃えば家庭円満ですね。

結 まとめ

公務では公正さと清廉さが必要。家庭では思いやりと倹約が必要。

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