前集181 自己アピールはほどほどに、徳を伴う平凡な行動こそが穏やかさの源

前集181-200

起 原文

陰謀怪習 異行竒能 倶是渉世的禍胎
只一個庸徳庸行 便可以完混沌而召和平

陰謀怪習、異行奇能は、倶に是れ世を渉る的の禍胎なり
只一個の庸徳庸行、便ち以って混沌を完うして、和平を召くべし

陰謀怪習(いんぼうかいしゅう)、人をおとしいれるような謀や奇怪な慣習;異行奇能(いこうきのう)、一風変わった行動や珍しい能力;禍胎(かたい)、禍いの生ずるところ;庸徳庸行(ようとくようこう)、当たり前の徳と当たり前の行い

承 意訳

人を陥れる陰謀や奇怪な慣習、一風変わった行動や珍しい能力は、この世の中の災いの源です

ただ一つ当たり前の徳と当たり前の行動のみが、混乱をおさめ、穏やかな日々をもたらします

転 別視点

誰かをだまそうとする行為や注目を集めるような行動は、世の乱れの源です。

人間には承認欲求がありますので、何かをアピールして周囲から認めてほしいという欲があります。これが間違った方向に行きがちなので、承認欲求の方向性をよくよく考える必要があります。

人として元来備わっている徳とそれを実践する行動のみが、穏やかな日々を作ります。

結 まとめ

邪悪な陰謀や奇異な能力は、世の乱れを生みます。徳に則った平凡な行動が世の平和をもたらします。

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