起 原文
議事者 身在事外 宜悉利害之情
任事者 身居事中 當忘利害之慮
事を議する者は、身、事の外に在って、宜しく利害の情を悉すべし
事に任ずる者は、身、事の中に居て、当に利害の慮りを忘るべし
悉(つく)す、ことごとく・ つぶさにつくす
承 意訳
物事を議論するときは、自分を利害関係の外に置き、客観的に利害関係を検討すべきです
物事を実施するときは、自分をその中において、利害関係を無視してことに当たるべきです
転 別視点
物事を始めるまでは、多方面から客観的に利害について検討しますが、一旦始まれば、専心で当事者として取り組みます。
安定した組織を運営するには、いろいろな人の意見を反映させ、強固な思考的な地盤を形成する必要があります。一方で、一度決まったことに対して、ああだこうだ言っては組織として統制が取れずなにもできません。
上記のことは組織の構成員としては当たり前ですが、それができていない人もたまに存在することも事実です。
結 まとめ
物事が始まるまでは、客観的に利害関係を討論し、始まれば利害関係を無視して専心する。